こんにちは、レイ・フロンティアの田中です。
僕たちはいま、iPhone用ライフログアプリ“サイレントログ”の開発と運用をしています。
僕は日頃から写真をよく撮りますが、サイレントログを自分で使っているなかで写真とライフログの意外な相性に気付いたので、今回はそのことを書いてみようと思います。
そもそも、なぜ写真を撮るのか?
これ、はじめは自分でもよく分かりませんでした。
僕が写真を撮るのは、空がきれいだったとか、おしゃれなカフェに行ったとか、欲しかったものを買ったとか、そんなときのことが多いです。僕は建築が好きなので、「いいな」と思った建物を撮ったりもします。
SNSで誰かに見せたりもしますが、誰かに見せるために写真を撮っている感覚はそんなにありません。(ゼロでもないですが)
ではどうして写真を撮るのでしょう?

image : Tom Eversley
写真はそのときの記憶
写真を撮るときのことを考えてみると、楽しかった、驚いた、感動した等の気持ちが動いたときに撮っていることが多いと気付きました。悲しかったときに写真を撮ることは、僕の場合あまりありません。嫌なことは思い出したくないものです。
そこでこう考えました。その瞬間の出来事を捉えた「写真」は、まさにそのときの「記憶」でもある、と。
もちろん表現者のツールとしての写真もありますが、スマートフォンやケータイの普及で“写真”というものが身近にある今、多くの人にとって、自分の記憶を残すために使われているのではないでしょうか。

image : Jay Wennington
写真だけでは残せないもの
手軽にそのときの記憶を残せる“写真”ですが、残せないものもあります。
例えばビデオなら音声や仕草を残すことができますが、写真にはできません。
さらに、その日の何時にどこにいたとか、たくさん歩いて疲れた、といったような行動情報も写真だけでは分かりません。
それを補完するのが“ライフログ”です。
ライフログですべてを記憶する
写真が“そのときの記憶”なら、ライフログはその前後の記憶を残します。
ライフログは一連の行動の記憶です。家を出た時間や、とおった道、どれだけ歩いたのか、乗り物に乗ったのか、どこに訪れたのか。
写真とライフログは別物ではなく、どちらも自分の記憶を残しておくためのものなんです。写真はライフログの一部であるとも言えそうです。
写真を楽しくするライフログ
僕たちがいま開発・運用中のサイレントログは、写真を振り返りながらその日の一連の出来事を思い出せるようにと作ったライフログアプリです。


いままでのように写真を撮っているだけで、サイレントログがその日の行動と写真を結びつけます。
サイレントログを毎日の食事ログとして使っている例も以前にご紹介しました。
「ライフログ」で生活を変える。“今月食べたもの”を写真で振り返ってみた

写真を振り返るだけでなく、歩数と合わせて見ることで、その日の記憶を呼び戻すことができます。
ちなみに、いま開発中の新バージョンを自分で試していてとっても便利なので、ここで少しお見せたいと思います。

このスクリーンショットの日(2月18日)は、秋葉原のランチ紹介のためにカレーのあと定食まで食べて胃袋が破裂するんじゃないかと思った日です。(笑)
定食屋の写真と、定食屋の位置で“滞在”していることを見るたびに僕はこのことを思い出すでしょう。この前にはカレー屋にいることがその記憶をより鮮明にしてくれます。
こんなキレイでも何でもない写真も、その日の行動と結びつけて見ることで、楽しい思い出になります。
写真がライフログを面白くするだけでなく、ライフログが写真も面白くする。実際に使ってみてそう感じています。
もしライフログに興味を持っていただけたら、ぜひ試してみてください。
ライフログが写真を、もっと楽しく、もっと身近なものにしてくれるはずです。